量子凝縮物性研究室 Q & A


 当研究室での卒業研究(課題研究Q3)や大学院進学に興味を持たれた方へ、簡単ではありますがQ&Aを設けましました。ただし、百聞は一見にしかず。研究室スタッフまで気軽にアポをとって、いちど研究についての詳しい情報を聞きに来てみてください。

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Q: 量子凝縮物性研究室では、どのような分野の研究を行っていますか?

A: 物質中において、量子力学的多体効果により実現する新しい凝縮状態の研究に取り組んでいます。特に、強相関電子系の研究を中心としており、例えば、銅酸化物や鉄系化合物における高温超伝導、希土類化合物における重い電子状態と新奇超伝導状態など、非従来型超伝導の研究が代表的な例です。また、このような強相関電子系で実現する非自明な電子状態や秩序状態、フラストレートした量子スピン系などの研究にも力を入れています。

 ちなみに、素粒子なども含めた物理学全分野の中で、世界中で最も多くの研究者が熱中して取り組んでいる分野が強相関電子系です。日本物理学会で最も多くの講演数があり、活発な議論がされているのもこの分野です。非従来型超伝導や新奇な電子状態の研究は、その中でも特に中心的な研究と言えます。

Q: 研究室の構成員には、どのような人たちがいますか?

A: 現在、松田祐司教授、寺嶋孝仁教授をはじめとしたスタッフが5名、博士院生3名、修士課程8名に卒研生や留学生を加えた比較的大所帯で、賑やかに楽しくやっています。また、他大学からの進学実績も多くあります。

Q: これまでの授業でどんな科目を履修していることが望まれますか?

A: 量子力学と統計力学は特に重要です。これに加えて固体物理学の基礎や、内部生であれば課題演習での超伝導の知識があるとアドバンテージになります。ただし、これらは今後の研究活動のなかでも取り上げますので、まずは強相関電子系や非従来型超伝導といった物性物理学の花形分野への好奇心を持っていることが最も重要です。好きこそものの上手なれ!これまでの勉強にはない研究の世界への意欲が一番大事です。

Q: 大学院生は毎年何人受け入れているのでしょうか?

A: 量子凝縮物性研究室としては平成28年度が初年度になるので何とも言えませんが、最大4-5名を修士として受け入れることと考えられます。

Q: 研究室出身者はどういった進路に進まれていますか?

A: 研究室出身の方々は、様々な大学のアカデミックポジションをはじめ、企業の研究開発職などで活躍されています。詳しくはOBの進路をご覧ください。

Q: 研究で一旗あげてやる!!

A: 卒業研究(課題研究)に配属された人で大学院に進まれる人は、4年生でもかなりの割合で毎年3月に行われる日本物理学会年次大会での発表を行っています。また卒業研究や大学院での研究内容は、いずれも論文発表に結びつくような課題提案をしています。当研究室では、第一線での研究を通じてNature誌やScience誌といった著名な学術誌への発表を常に目指しており、世の中に名前を残したい!という人や、世界で活躍したい!という人を広く募集します。あなたの研究が新聞記事に掲載される可能性も十分ありますよ。

Q: 研究室の学術分野での評価やアクティビティについて、客観的にわかる情報はないですか?

A: 情報の一つとして、例えば世界的に有名な科学誌である「Science」誌の掲載論文数ランキング(朝日新聞出版)というものがあります。2014年には量子凝縮物性研究室のスタッフ2名、前スタッフ2名、共同研究(凝縮系理論研究室)1名の計5名がTop 15にランキングされています。(これは物理学だけでなく、あらゆる分野の研究者の中でのランキングです。)

 また、直近のWeb of Scienceにおいては、Hot Paper (当該分野 = 物理学全分野においてトップ 0.1%に入る短期間での被引用数を数えたもの) 1報、Highly Cited Paper (年単位で被引用数がトップ 1%) 13報 にカウントされる論文を執筆しています。もちろん、こういった情報だけで研究の価値が決まるわけではありませんが、意欲のある学生さんにとって研究室選びの参考情報の一つになればと思います。

Q: 海外の研究者との共同研究や国際交流の機会はありますか?

A: アメリカ物理学会や国際会議での発表のほか、多くの国際共同研究や交流実績があり、ときには大学院生が数カ月に渡って欧米の研究機関に滞在して、海外の研究者と共同で研究を進めていきます。また海外の研究者も多く当研究室を訪問・滞在されます。物理だけでなく、語学や人と人とのコミュニケーション能力も大切ですね。

Q: どのような実験装置を扱いますか?

A: 最先端のナノテクノロジーや精密実験技術から、他所にはない技巧的なバルク物性測定技術に至るまで幅広い実験技術を駆使します。全員が行うのが極低温精密物性測定で、これには希釈冷凍機(T < 50 mK)や強磁場超伝導マグネットを用います。また、独自に開発した希土類分子線エピタキシー装置によって自然界には存在しない人工物質を創製したり、これと極低温走査型トンネル顕微鏡の融合装置、集束イオンビームによるナノ微細加工など多種多様な実験装置に携わります。純良単結晶の育成など、化学試薬からの物質作製も行います。

Q: 研究室の日本学術振興会特別研究員への採用実績はどうでしょうか?

A: 昨年度までの実績として、旧固体電子物性研究室の創設以来、これまで特別研究員DC1への申請を行った人の全員が採用されています。当研究室の立ち位置の目安としてください。

Q: どのような研究プロジェクトが走っていますか?

A: 外部資金による大型プロジェクトとして、文部科学省 科学研究費補助金 基盤研究(S) [代表:松田祐司教授]の採択を連続して受けています。この他にも各スタッフが基盤研究(A)(B), 若手研究(A), 新学術領域研究などの研究プロジェクトを進めています。