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*希釈冷凍機(SO.I.R.ME.) [#eb193479]
10mKの極低温まで測定可能な希釈冷凍機。主に熱伝導率測定に用いられています。10テスラまでの磁場を発生させることのできるマグネットと、3−5テスラの磁場を回転させることのできるベクトルマグネットを用いて磁場を変化させたときの熱伝導率の変化から超伝導体のギャップ構造などを調べています。
#ref(http://kotai2.scphys.kyoto-u.ac.jp/pukiwiki/image/inst/SO.R.I.ME_DR.jpg,center);
CENTER:希釈冷凍機本体
#ref(http://kotai2.scphys.kyoto-u.ac.jp/pukiwiki/image/inst/DR_total.jpg,75%);
CENTER:左から実験室の様子、ガスハンドリングシステム、冷凍機のローテータ。
*熱伝導測定装置 [#s05a3cbb]
測りたい試料の両端を熱流を流し(上の写真では左から右へ)サンプルの両端にできる温度差を校正済みの温度計(Thermometer #1)で測ります。
#ref(http://kotai2.scphys.kyoto-u.ac.jp/pukiwiki/image/inst/sample-setup-example.jpg,75%);
*MBE (Molecular Beam Epitaxy) [#zb97f3d3]
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複数種類の結晶格子が重なり、もとの結晶周期より長い周期構造をもったものを超格子と呼びます。現在では非平衡状態での薄膜育成法を応用すれば人工的に超格子構造を作り出すことが出来るようになっています。これを人工超格子と呼びます。従来の天然に存在する結晶の利用から一歩進んで、役に立つ結晶を人工的に設計する手法と言えます。
我々は京都大学低温物質科学センター寺嶋研究室と共同で分子線エピタキシー(MBE)法による薄膜試料の作成に取り組んできました。図1にMBE装置の概略を示します。MBE法の特徴は1)超高真空中で、2)原料を加熱して基板上に蒸着し、3)電子線回折(RHEED)をもちいて育成と同時に基板上での結晶成長のその場観察が可能であることです。超高真空下では分子の平均自由行程が数kmを超えるため、加熱蒸着される分子の流れはビームとみなせます。これがMBEの名前の由来です。また加熱蒸着であるため蒸着速度は遅く、結晶成長の速度は蒸着速度で決まります。そのため、シャッターの開閉により分子線を開放/遮断することで結晶成長を精度よくコントロールできます。~
超高真空中で目的の試料を加熱、蒸発させて基盤に吸着させることで薄膜の生成が可能な装置です。重い電子系化合物のエピタキシャル膜の生成、それらを組み合わせた超格子の作成などを行っています。
CENTER:&ref(http://kotai2.scphys.kyoto-u.ac.jp/pukiwiki/image/inst/MainChamber+REED_500x377.jpg,center);~
CENTER: 図1 MBE装置の概略
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CENTER:&ref(http://kotai2.scphys.kyoto-u.ac.jp/pukiwiki/image/MBE1.jpg);
このような特徴を生かし、我々は最近、Ceを含む重い電子系反強磁性体と非磁性のLa化合物を交互に積層させた重い電子系の人工超格子薄膜の作成に成功しました。これによりCe層の厚みを制御して系の次元性を3次元から2次元へと制御することが可能となりました。まだまだ試料の質を向上させる必要がありますが、重くなった電子を2次元に閉じこめたのは世界で初めてです。作成した人工超格子の電気抵抗率測定から次元性を3次元から2次元へ制御することによって反強磁性が抑制され、電子の有効質量が増大することがわかってきました。~
将来的には異方的超伝導体の薄膜/人工超格子薄膜の作成を計画しています。薄膜化により電子線リソグラフィーや収束イオンビームを用いて、微細加工が可能になります。また原子層レベルで平坦な表面が期待されます。微細加工により作成したジョセフソン接合を走査ホールプローブ顕微鏡などで観測することにより超伝導量子位相を直接観測することを計画しています。~
実現すれば、超伝導の対称性の直接的な観測となり、バルク測定から提案されている超伝導対称性を確かめることができます。また超伝導/常伝導の人工超格子を用いて自然界には存在しない新しい超伝導体を創成する試みが可能になります。例えば超伝導を2次元に閉じこめることにより、バルクの3次元では観測できなかった様々な興味ある現象が期待できます。超伝導電子対の大きさよりも薄い膜は純粋に2次元XYモデルで記述され Kosterlitz-Thouless転移という渦と反渦励起により超伝導転移が記述されます。それ以外にもABC三種類の結晶からなる超伝導人工超格子によって結晶の反転対象性を制御し、反転対象性の破れが超伝導におよぼす影響を調べる試みや、超伝導と磁性体の接合や超伝導の位相を人工制御して新しい素子を作る試みなど様々な展開が期待されます。
CENTER:&ref(http://kotai2.scphys.kyoto-u.ac.jp/pukiwiki/image/MBE1.jpg);~
CENTER: MBE装置の写真
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*希釈冷凍機 (Oxford Kelvinox MX, 70mW)~ [#w47c5073]
トンネルダイオード測定に使用。写真は近日公開。
*3He冷凍機 (Oxford Heliox)~ [#p55664cb]
3He温度(~0.3K)まで冷やすことができるHeliox冷凍機。ホール素子を用いた磁化測定用と熱伝導測定用の二つがあります。
#ref(http://kotai2.scphys.kyoto-u.ac.jp/pukiwiki/image/inst/3He_Heliox.jpg,center,25%);
*Scanning Hall Probe Microscopy [#xdc571c7]
ピエゾ素子とホールプローブを用いた磁場分布測定により超伝導体の磁束構造などを測定する装置です。上記の3He冷凍機を用いた低温で測定できるように現在開発中。
#ref(http://kotai2.scphys.kyoto-u.ac.jp/pukiwiki/image/inst/SHPM071206_2.JPG,center);
*その他 [#qb42e907]
3He冷凍機 (自作)~
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試料作製・加工~
>ボックス炉~
横型管状炉~
蒸着装置~
スポットウェルダー~
ドラフト ~
>油圧プレス機(20t)~
圧力セル~
回転機構付きデュワー (ベクトル・スプリットマグネット用)~
シールドルーム~
リークディテクター~
液体He用ベッセル(30, 100リットル)~
液体窒素用ベッセル ~